第5章 助けたい気持ち
レティシアは良く消えるし、何やら薬を飲んでいてリアムはそれが何なのか知りたいものの、軽く聞いて良いものではない気がして聞けないでいた。
それに今のリアムは、そんな事を気に出来る程心が静かではなかった
レティシア
「ルシアン」
ルシアン
「了解」
─夜…
リアムは勤務時間が終わると部屋には戻らず噂があった街の辺りへと来ていた
リアム
「んだよ。特別室とか関係ねぇだろ。…人助けが仕事だろ」
独り言を呟きながらリアムは、その街を隅々まで見ようと歩く。
彼は1人で連れ去っている犯人を捕まえようとしているのだ
だが、捜査経験もないリアムは何をしたら良のか分からず取り敢えず脚を動かし赤子が居る家を手当り次第、見付けてはメモをした
リアム
「……あの人…」
それは、昼間噂をしていた2人組のうちの1人だった。
リアムは迷わずその男の所へ走った
リアム
「すみません」
街人2
「はい?…って、守護官さんじゃないか」
男はリアムの右二の腕についているヒガンバナ紋章を見てそう零した
リアム
「昼間、貴方が話しているのを聞いて」
街人2
「俺の…はて、何か話していたかな」
リアム
「赤ん坊が連れ去られるっていう…」
街人2
「あぁ!それですかい。いやね、ここ数週間に赤ん坊が何人も連れ去られてるんですよ」
リアム
「何人も…?」
街人2
「間違いねぇですよ」
リアム
「誰も泣き声を聞いていないんですか?」
街人2
「聞いてねぇみたいですよ。朝気付いたらって人ばっかなんで」
音もなく赤子のみを連れ去る犯人の姿像がリアムには浮かばなかった。
リアムは、暫くここに通う事に決めて話を聞かせてくれた男と別れる