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Smile Bouquet

第18章 揺るがない物をくれた君




【ノア·ルグラン】





魔法保持者でありながらも、至って平凡という幸せの中で…順風満帆な生活を送っていた。


目は覆われていないが鼻辺りまで伸びる前髪と襟足が少しだけ長いオレンジ色の髪、睫毛に縁取られたアーモンド型の丸く垂れた目の中で輝く黄緑色の瞳と…整った容姿に加え明るく人に優しい性格もあり、誰からも好かれる人に育った。




女性
「酷い!そんな人だと思わなかった!」

ノア
「あぁ、そんなに怒らないで…勿論、本気で君が好きだよ」

女性
「嘘ばっかり!他にも女の人が沢山いるくせにっ」

ノア
「彼女達の事も本気で好きだ。…でも、皆─」



─パチンッ



女性
「さいってー」

ノア
「いたた…」


ビンタをされてジンジンと痛む右頬を擦りながらノアは去っていく女性の背中を切なそうに見送る。


彼の様な人を世間的には"チャラい"とカテゴライズされる。
だが、ノアには悪気が無い。
何故なら彼の中で"女性は大事にされて当然の存在"だと思っており、一人一人を本気で愛し大事にしているからだ。

勿論それを理解できる人も、許せる人も居ないため先程の様にビンタをされる事が日常茶飯事。


それは小学校からの事なため彼は何が駄目なのか分からなかった。皆大好きで大事なのに、と小学生までは理解出来なかったものの流石に中学生になれば"何故"は理解出来た。
が、自分の意思は変わる事は無かったのだ



彼は"格好良い物"や"格好良い事"が好きで、常にそれが何なのかを考えて過ごしていた。


そんなノアが少年だったある日、小学校で友達同士の会話は将来の夢についてになった。



女の子
「ノアくんは将来、何になりたいのー?」

ノア
「守護官!」

男の子
「へぇ!そうなんだ。何で?」

ノア
「格好良いから!」

女の子
「確かに守護官って格好良いよね!」

男の子
「うん。それに、ノアは魔法が使えるから良いと思うっ」



格好良いから、という理由と友人に後押しされた事もあり彼の夢…守護官になる事は明確なものとなったのだ。



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