第4章 一員
レティシア
「ルビー所属ヒガンバナ基地 特別室 指揮官のレティシア·ロベール ランクS」
凛とした声で名乗られるそれにリアムは、鳥肌が立つようだった。
それに続くように皆が名乗っていく
ルシアン
「ルビー所属ヒガンバナ基地 特別室 指揮官補佐 兼 指揮官代理のルシアン·ルーセル ランクA」
ノア
「ルビー所属ヒガンバナ基地 特別室 実働部隊のノア·ルグラン ランクA!」
ソフィア
「ル、ルビー所属…ヒガンバナ、基地 特別室 し、支援部隊のソフィア·プティ ランクB…です」
オリヴィア
「ルビー所属ヒガンバナ基地 特別室 衛生師のオリヴィア·ルロワ ランクBよ」
それを聞き終わるとリアムは、息を小さく吐き出す。
正式な名乗りに、自分もこれを名乗れるんだという喜びと共に特別室の一員になれたような実感が湧いた。
レティシア
「ほら、あんたも言ってみな」
リアム
「え…」
彼女から求められるとリアムは、息を吸い込んでから口を開く。
初めて名乗る…新しい場所でのものを
リアム
「ルビー所属ヒガンバナ基地 特別室 実働部隊のリアム·ランベール ランクC」
レティシア
「上出来」
満足気に笑ったレティシアを見て、リアムはなんの感情か分からない息を小さく吐き出した。
卒業した親基地や配属された子基地によって名乗りは変わってくるし、候補生や訓練生でも名乗りは違う。
ちなみに、ルシアンが名乗った"指揮官補佐 兼 指揮官代理"は名前の通りで指揮官を補佐し、指揮官が不在時には代わりに指示をだしたりするのだ。