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Smile Bouquet

第13章 憧れに似ているあいつ




だが、人を守るというのは当たり前だが簡単ではなくて。


入学時に行われたランク決めテストはCと1番下のランクだった。
元々、勉強が得意ではないリアムは持ち前の運動神経の良さと根性でシンメで様々な事を乗り越えていく。



アシル
「良いか、分かったな?」

リアム
「嗚呼、分かってる!」

アシル
「本当に分かってんだろーな?」

リアム
「わーってるよ、しつこいな。俺が追い込んでお前がとっ捕まえんだろ」

アシル
「合格」

リアム
「はっ、えっらそーに!」

アシル
「行くぞ」

リアム
「おう!」


この日、左胸に星バッチを2つ付けた男2人がリアム達に喧嘩を売ってきたのだ。
星バッチ2つは一等生で訓練生2年目。つまりは先輩だ。

その喧嘩を買いランクAを表す銀の腕章をつけた仲の良い同級生のアシルと軽口を叩きつつも、2人は片方の口角だけを上げ挑戦的に笑む


運動神経馬鹿と呼ばれているリアムが、とにかく走って走りまくって相手を追い込み、それをアシルが捕まえるというとてもシンプルな作戦




リアム
「ここじゃねぇか…」


常に全速力で走っているにも関わらずリアムの息は少ししか上がっておらず、追い込み役にはぴったりだとアシルは小型のモニターを見ながら思う



リアム
「お!見付けた!」

アシル
『そのまま追い込め』

リアム
「ったく、分かってんだよ!」


耳の中に直接、聞こえてくるアシルの声にリアムは走りながら文句を言う。
何とか先輩2人を追い込む事に成功すると、一等生の2人は慌てた様に止まる



先輩1
「あ、くそ…行き止まりだ!」

アシル
「どうも、先輩」

先輩2
「…っく」

アシル
「あれ?喧嘩売ってきた時の余裕そうな笑みは何処に落としてきたんですか?」


リアムの背後から現れたアシルが、にこにこと黒い笑みを浮かべながら1歩1歩、近付いて行く。
そんな生き生きしているアシルを見てリアムは流石に肩で息をしながら呆れる



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