第12章 "印"
ノア
「宜しくね、ソフィアちゃん!」
ルシアン
「宜しく」
オリヴィア
「宜しくね」
部下3
「宜しくお願いしますっ」
迎えてくれた事が嬉しかったソフィアは、泣きそうになるのをぐっと堪え…その日からヒガンバナ基地を支援している。
だが、今は特別室の支援をしている。レティシアが居る所が彼女の居場所なのだ─…
ソフィア
「これが、全てです…」
リアム
「…そんな辛い話してくれてありがとうございます。…でも確かに、そんな印があったってソフィアさんを嫌う人は居ないすよ。だって、その印を背負ってるなんてすげぇじゃねっすか」
邪気のない笑顔で言われればソフィアは鳩が豆鉄砲を食らった様な表情で固まった
レティシア
「あははっ!」
リアム
「おい…何で笑うんだよ」
レティシア
「あんたの言う通りだと思ってな」
突然響いたレティシアの笑い声にリアムは不服そうにしたが、告げられた言葉に表情は自慢げにかわる
ノア
「確かに!リアムくん良い事言うー!」
ルシアン
「珍しくな」
リアム
「ちょ、珍しくは余計じゃないっすか!」
オリヴィア
「ふふっ」
楽しげに笑う特別室メンバーを見てソフィアは、今まで抱えてきた霧が晴れたような気がして自然と笑っていた。
ここに来て良かったと、レティシアが勧誘してくれて良かったと…改めて彼女への感謝を大きくした
ソフィア
「あの、ずっと…気になってたんですが…」
髪を耳にかけたソフィアが遠慮気味にリアムへ視線を向けると、全員が彼女へ視線をやる
リアム
「?」
ソフィア
「リアムさんって24歳、ですよね…私…貴方の2つ下…なので、敬語で…話さなくて、大丈夫です…」
リアム
「そか?…んなら、改めて宜しくな!ソフィア!」
ソフィア
「…っ…は、はい」
満面の笑みで言葉をかけられればソフィアは、一瞬驚くもすぐに柔らかな笑みを浮かべて頷いた。
それを特別室メンバーは嬉しそうに見詰めるのだった