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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第10章 ※シャボンディ諸島



「‼︎」
「…なるほど、ね…。同じ量飲めばいいんだ。…って、血ィ止まりかけてる」

ふと腕を見ると、血は流れているが、先程より流れ出ていない。

「‼︎ 止まる前によこせ。」
「う、うん…」
「…待て。」
「?」

キッドの方へ歩み出ようとした真鈴を、ローは手で制した。

「何だよ、トラファルガー」
「………俺からやらせろ。」
「はぁ⁉︎ 何故だ⁉︎」
「この船の船長は俺だ。…それに、この船にいる間は俺に従わなければならねェはずだが?」
「‼︎ ……ちッ」

キッドはそっぽをむいた。

「あの…血ィ止まる…」
「‼︎ は、早くしろよ、トラファルガー‼︎」
「ほぅ…珍しいじゃねェか…てめェが意見を呑み込むとはなァ…」
「うるせェな‼︎ そんなの俺の勝手だろ‼︎ …いいからさっさとしろよ‼︎」

憤ったキッドをスルーし、ローは真鈴の前にしゃがみ込み、手をとった。

「真鈴…いいか?」
「うん…」

ローの唇が手首の怪我に近づく。
そこから血が溢れているが、新たに出血は起こっていないようだった。
…ローはそのまま近付き、血を舐めとった。

「…んくっ」

真鈴が痛みを感じたのか、ビクッと身体を震わせた。

「……っ‼︎」

遅れてローも、ビクッと身体を震わせた。
身体の隅々まで、電気のようなものが走る感じがした。

「? どうしたの、ロー?」
「すげェ…ほんの少し舐めただけなのに…なんか‘‘力”が湧いてくるのが分かる…‼︎」

ローは立ち上がりながらそう言った。

「へェ…。…あ、トラファルガー、てめェ、顔の傷治っているぜ?」
「‼︎」

ローは先程、壁にぶち当たった際に、頬を切っていた。
イヤでも顔を合わせないと、動きが読めないので、キッドは傷の存在に気付いていたのだ。
…ローは右手を傷のあった頬にあてた。

「…無い。背中に痛みもあったのに…全く痛みが無ェ」
「血を飲んでも‘‘癒しの力”は働くのか…不思議だ」
「…次、キッド、でしょ、早く…」
「あ、おう…」

キッドが真鈴に近づいた。
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