第9章 ローの葛藤
ジャーーッ
「…終わった。」
「ありがと…」
真鈴は一回転した。
スカートがひるがえった。
真鈴の細い足がチラッと見えた。
「‼︎」
(足細ェ……すぐ折れそうだ…)
「…うん、ちゃんと上がってる。ありがと、ロー‼︎」
「‼︎ あ、あぁ…」
真鈴の笑顔に思わずたじろいた。
…その時。
船が激しく音を立てて揺れた。
「おわっ⁉︎」
「きゃっ⁉︎」
「‼︎ …っぶねェっ‼︎」
真鈴がバランスを崩し後ろに傾いた所を、間一髪で抱きとめたが、ロー自身もバランスを崩し、2人共床に倒れこんでしまった。