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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第24章 お勉強




……ある日の夜。

お風呂からあがった後、真鈴はローの部屋で航海学を勉強していた。

「……。」

(少しは役立てるように勉強しなきゃね…。基本なことから)

そう言って本を読み始めて数分後。
部屋の扉が開き、部屋の主が帰ってきた。

「お前…ココにいたのか」
「うん、お風呂出てからずっと。…あ、本借りてる」

ひらひらとローに本を見せる。

「おう。……何故航海学?」
「えと…なんとなく…?」
「…。」

(自分のことなのに何故、疑問形なんだ…)

ローが近づいてくる。

「まぁいいが…。それより」
「わっ⁉︎」

椅子に座っている真鈴の背後から彼女を抱きしめた。
ローの顔が真鈴の肩に乗っかる。
右頬ににローの髪の毛が触れ、真鈴の鼻にシャンプーのいい匂いが通った。

(いい匂い…)

ほわりと心が暖かくなったような気がした。
…ローに抱きしめられたまま、本の続きを読み始める。

「真鈴…」

ローはホールドする力を少し強めた。

「なに?」
「本読んでないで、俺に構え。」
「は⁉︎」

…何を言うかと思えば、ただのローのワガママだった。

「…私、一応勉強としてこの本読んでいるんですけど」
「……チッ」
「なんで舌打ち…」

真鈴の肩で不服そうな顔をしているロー。
その顔が意外と可愛いかったので、ついときめいてしまった。

(……ネコみたい)

ツン、とローの頰をつついた。

「なんだ、かまってくれるのか」
「いいえ。」
「違うのかよ…。まぁいい、本の整頓するか…」

ローは真鈴から離れた。

「…っ⁉︎」

…途端、真鈴は身震いした。
すぐにローが異変に気付く。

「寒いのか?」
「え、ううん、違う…」
「…じゃあ、俺が離れたから寂しくて寒いのか?」

ローはニヤリと笑いながら言った。

「なっ⁉︎ ち、ちが…」

ローは再び真鈴を抱きしめる。
ほわり…とまた、心が軽くなった。

(ローとくっつくと落ち着く…。離れたら一気に寒気がするし…‼︎ ……って、私、どんだけローが好きなのさ、くっついていないと嫌だなんて…‼︎)

「……真鈴、図星だろ、お前」
「‼︎」

プイッとそっぽを向く真鈴。
そっと顔を覗き込めば、彼女の頰が真っ赤に染まっていた。
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