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SketchBook【R18】

第8章 Sketch2 --楽園




「ミーシャも大人の女性になったんだな」

「うん……ねえ、お兄ちゃん」


ミーシャは目の前の、これも彼女に負けず美しい青年を見詰めた。


高い鼻梁に、陽に透ける金色の眉とまつ毛。
彼を見るたびに胸が高鳴る。
これまで、なんで気付かなかったのかな。


「……約束。 ちゃんと、そうなったらって」


彼女の髪に触れていたリュカの手がミーシャの背中を通って腰に移動した。
そのまま出窓に腰掛けている自分の膝の上に乗せて抱き寄せる。


「ミーシャ。 俺たちもっと家族になろう」

「……もっと?」

「子供が欲しい。 俺とミーシャの」


ピンク色の彼女の頬がこれまでで一番赤くなる。


「俺たちは兄弟で夫婦になる。 だって俺、ミーシャと離れたくないよ……嫌?」

「……嫌じゃ、ないよ」


声が小さくなったのは、リュカの手がミーシャのスカートの布地を割り始めたから。
どうしよう。
嬉しいのに胸が苦しい。


リュカとの赤ちゃん。

突然そう言われて驚いたが、男女が結ばれて子供を授かる。
彼女にとってそれは至極自然でいてとても崇高な事の様に思えた。



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