第18章 リゾートデート(ユナイト編3)
───……
「レナくん!ほ、本当に
声が聞こえなくなったのかい!?」
夜中だというのに
博士はすぐに飛んできた。
私は苦笑いをもらして頷く。
「だから……ユナイトももう、
私喋れないのにできる気がしませんし
研究するにも状態が違うので……」
「そう…………」
カガミ博士のガッカリした様子が
ゼラオラの姿に重なる。きっと
明日ゼラオラにもこの顔をさせる。
それを思うと心苦しかった。
私はもう、必要がなくなった。
要らないのだ。
「いや、夜遅くにすまない……
明日リン博士にも報告しよう」
「……すみません」
「あ、いや!君が謝ることないよ!
偶然が重なっただけだったんだから、
また明日からいつも通りになるだけさ」
それから二言三言会話を交わしたのち、
博士はホテルの自室に戻っていった。