第10章 ねるねる味占い
「あれっゲンガーじゃん!今日は珍しく
レナさんと一緒じゃねーんだ?」
「ゲ……!」
パシャ!とカメラの高い音がして、
賑やかな少年が駆けてくる。フィルだ。
めんどうな奴に見つかっちまった。
「なーなー、レナさんてどうやって
あんなポケモンに詳しくなったんだろな!?
あ、それに写真もさ!俺が見た事ないような
一瞬の行動を捉えてんの!ぐぅー悔しい!」
そんなの俺が知る訳ない……!
マシンガントークを聞き流しながらも
ウンザリする。カガミもこんな感じだし、
どうしてお前らはレナみたいに
丁度良いしゃべり方ができないんだ……。
「あっそうだ、ゲンガー!
……あれ、ゲンガー?どこ行ったんだろ?」
隙を見て影に逃げ、別の場所へ移動した。
顔を出してみるとリタのヤツがいた。
あの二人よりは幾分かマシだ。