第2章 #01 憧れた雄英
各会場ごとに試験の流れがあるようで、わたしたちも実技会場から教室へ移動し残りの試験を行った。
残りは地頭の良さで決める試験のみ。
模試はA判定だったものの、テストはやはり緊張する。
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『…終わったーーー』
テストを受け終わり、雄英の校門前で立っていた。
ちらほらと帰り始めている生徒もいるが、かっちゃんと出久の姿はまだ見えない。
【もう終わった?】
2人にLINEを送っては見たものの、既読がない。
どうやらわたしらの会場だけ早く終わってしまったらしい。
2人を待とうか悩んだが、ずっと校門前で待っているのも気まずい。
外はもう、夕暮れで赤く染まり始めていた。
『うーーん、やっぱり今日は帰ろっと。明日どうだったか聞こ!』
ぽつりと呟き、【もう帰るね!明日結果聞かせてね〜!】とだけLINEを送った。
雄英の合否は、後日郵送にて通知が行くらしい。
自分的には満足のいく出来だったが、他会場の様子が見られていないのでなんとも言えない。
楽しみと、不安と、そんな気持ちを抱きながら家路についた
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