第2章 ささやかな願い(PandoraHearts/エリオット)
そして数十分もたたないうちに到着したの部屋(明確に言えばエイダ=ベザリウスの部屋であるが)。
リーオがノックするより早く、二人に声がかかった。
「あら、ミスターお二方。をお探しでー?」
声の主はお目当てのではなく、彼女の親友であるレイラ。
あら、と言うわりには明らかにの部屋の前で彼らを待っていた、という感じである。
「ああ、ミス.レイラ。どこに行ったか知らない?」
いいところにいた、と言うように彼女にの行方を尋ねるリーオ。
「あのコならねー貴方たちの気配がするって言ってどっか行っちゃったわよ?」
さてはまた何か手を出したんじゃないでしょうね…?
レイラがあからさまに敵対心を見せながらエリオットを下から見上げる。
今にもを巡るバトルが勃発しそうな二人に、それを絶妙なバランスで抑えるリーオ。
と、そこへ。
「あら?」
「エリオット様にリーオ様?」
「何故ここに……」
そう声をかけたのは、どこかに出掛けるのか、豪華なドレスに身を包んだ中流貴族の令嬢方三人。
四大公爵の嫡男でありルックスもよいエリオットを見て遠くから黄色い声をあげる取り巻きの一部の令嬢だ。
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