第61章 巡り会って、また恋をして。

「オマエまさか…！」



怪しんでいた場地がハッとした顔でカノにビシッと指先を突き付ける。



「アイツのストーカーか!!?」



「なッ!?ち、違うよ!!」



「こンのストーカー女!!確かにアイツは女子からモテるけど家まで押し掛けンのはダメだろ!!ヒジョーシキにも程があるぞ…!!」



「(話がどんどんややこしい方に…!!)」



「どうやってアイツん家調べた!?事と次第によっちゃぶっ飛ばすぞ!?」



「本当にマイキーくんに誘われたの!!そんなに疑うなら本人に聞いてみてよ!!」



「あ"ン!!?」



キレ気味で詰め寄る場地の理不尽な尋問に泣きそうになっていると第三者の声が聞こえた。



「オイケースケ!!人ん家の前で喧嘩すんな！」



「エマちゃん…!?」



「しかもその子女の子じゃん！キレ気味で詰め寄るとかサイテーなことすんな！」



「おいエマ、こいつマイキーのストーカーだ」



「え？マイキーの？」



「だから違うってば!!」



「おいハルチヨ！オマエもそう思うよな？」



場地が顔を向けた方に視線を遣れば、面倒臭そうな顔で歩いて来る小2の三途がいた。



「えー、オレに聞かれても知らないし」



「(三途!!)」



「てかオマエ誰よ？」



「(そっか。小1って事は、みんなまだ会った事もないんだ。…なんか、寂しいな。)」



彼らが自分の事を覚えていない事に少しだけチクリと胸が痛んだ。



「オマエら何してんの？」



「マイキー」



騒ぎを聞き付けたマイキーが様子を見に現れ、すぐにカノの存在に気付く。



「カノ！」



「万次郎くん」



「…あ？何で場地とそんな距離近ぇの？は？無理。オレのなのに。嫉妬で鬼病みそう。オイ場地、カノから離れろ、即刻。」



「はぁ？」



二人の間に無理やり割り込み、嫉妬心剥き出しでムッと顔をしかめるマイキーを見た場地は混乱した。



「マジでストーカーじゃねぇの？」



「は？ストーカー？何の話だよ？」



会話が噛み合わず訳が分からないという表情を浮かべるマイキーだったが、後ろを振り返ってカノを見るなり、嬉しそうに笑う。



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