第1章 イマイズミカレシ①(三度目のデート)
黄色い歓声をあげて騒ぐ女の中でただ一人静かにしているいちごに声をかけずにはいられなかった
今泉「…何か話したいことでもあんのか?」
いちご「ひぃっ!」
人見知りなんだかシャイなんだか知らないが、他の女とは違って声をかけた時にオドオドとしてなかなか話をしなかった
普通の女だったら声かけただけで気絶しそうになるのに
いちご「その…今泉くん、かっこよくてすごく好きなの」
出たよ…結局そういう話か
まあ分かってはいたけどな
正直かっこいいと言われるのは別に嫌いではない
むしろ嬉しいことだ
だけどあんまり言われ過ぎると逆に何も感じられなくなる
今泉「…ふーん」
もう言われ慣れた誉め言葉への俺の相槌に感情は籠らない