第16章 杏寿郎様のいない世界で
不死川さんが帰った後、美味しいご飯でお腹が温まったおかげか、朝から感じていた疲れは取れていた。
お風呂に入ってから、早めにベッドに入って携帯を見ていた。
煉獄さんに電話しようかな…。
土日は忙しくて会えなかった。
今日も学校の用事があるそうで、会えない。
煉獄さんに電話をかけてみた。
でも電話に出てくれない。
仕事が遅くなっているのかな。
携帯を置いて、目を瞑った。
目を閉じた途端、ふんわりと睡魔に襲われる。
…眠い……。
不思議な夢を見る時の、あの感覚がする。
私は引き込まれるように眠りに落ちていった。