第1章 気づいたらいたの…
昼食にコーヒーを飲み、パラパラと本を読んでいると外からクルーの声が聞こえてきた。
「キャプテン!!!!!」
「来てー!!!!!」
騒がしいな…と思いながらも外へ足を運んだ。そこには…
俺と外見がほとんど正反対のガキがいた。白い肌に低い背丈。短髪ではなく少し長めの水色の透き通った髪。目は、髪と同じような色。少し大きくその下にある隈が唯一俺と同じと言えるだろう。表情は少しふてくされている。何も言わずにいるので、
「そんな物何処て拾ってきた?」
俺が問いかけると…
「俺は物じゃねぇ」
ガキが喋った。低くも高くもないすんだ声だった。
「物じゃねぇなら名前があんのか?」
「…」
「おい…」
「…」
「チッ」
周りのクルー達がざわめき出した。騒がしくなるのは面倒だ。ROOMを出したがガキは、驚くことはしなかった。
「それってアーマーと同じ?」
は?何を言っているんだ?と思っていると…
「なんだ…違うのか…」
と、なぜかしょげられた。いやいや俺にどうしろと⁈クルー達の目線も痛くなってきた所で船内に向かって…
「ベポ!」
と、叫んだ。少しして船内から白熊が出てきた。
「アイアイ?」
「このガキを船内に連れて行け」
と、いいガキの方を見ると何故かガキの目が輝いていた。まあ、喋る熊なんてそういない。
「この子供誰⁇」
と、聞かれるも、答えることなんてできない。とりあえず…
「食堂で何か食わせてろ」
とだけ言っておこう。ベポは、アイアイと返事してガキと食堂へ向かって行った。しばらくしてクルーの1人ペンギンが
「船長、今の答えになっていませんでしたよ。ベポだからよかったものの…」
「だな…」
なんかひどく疲れた