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憂いの花 文スト

第1章 風信子(ヒヤシンス)







何も、信じなくていい。





人間なんてだれも、私を救ってくれるものなんていなかった。







誰もが私を恐れる。




誰も、私の本性を知らないのに、。




ただ一人を覗いては。





太宰治。私が唯一要注意すべき人物だ。





それはある夜更けの時だった。





自殺で有名な樹海に行って一人さまよっていた時。





ちょうどよく森で1番大きい目印となる木を見つけた。




それに向かって何となく自分が溜めている弱音を吐いてみた。



『死にたい』『疲れた』『なんのために生きている』『悔しい』『殺しは嫌い』『自分が嫌い』『悲しい』『自分なんて価値もない』



私「…、姉さん、。母さん、。父さん、。私は、いつまで生きればいいの、。なんで、。なんで私を1人にしていくのさ、。なんで、生かしたの、。」




そんなことを吐いていた。




する遠くの茂みの方からガサガサと音がした。




きっと動物だろうと自分の能力である言霊を使って呼んでみた。




『おいで。』




するとその言霊は無効にされて自分に返ってきた



分かったことは今自分が言霊をふりかけた生き物が動物でないこと。そしてその生き物が異能力者であり人間なこと。



私「……誰。」




すると茂みから見知った顔の人間がでてきた。



ポートマフィアでも一緒だった太宰治だ。




太宰「やぁ。驚いたよ。君もこんな自殺スポットに来るなんてねぇ。」




私「…太宰、治。」



太宰「いやぁそれよりも。……普段は無口で喋らない君が、本当はあんなことを考えているなんてね。」



知られてしまった。。自分の唯一の弱みを握られてしまった、。



心拍数が上がるのがわかる。



気づけば私は元の歩いてきた道を歩いていた。





太宰はそんな無言で歩く私にかわまず自分で好き勝手に語り、自分に着いてきた。





太宰「ねぇねぇきみぃ?聞いているのかぁい?」




私はそんなことも気にせず一人で思いついたことをひとつ言ってみた。



まるで太宰に話しかけるかのように立ち止まって。



私「……黄泉の国とは、一体どんな所なのでしょうかね、。」




太宰は驚いた顔をしにこやかに笑って私の問いに返した。






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