第21章 Do you think about me? ☆

朝。雨の音で目が覚めた。

今日はバイトも何もない日。
気晴らしに買い物にでも行こうかなと思っていたらこの天気だ。

スマホを見ても、赤井さんからの連絡はない。

まだ、怒っているのかな…
それとも呆れてる？
そっちからかけて来いよって思ってる？

わたしは意を決して赤井さんに着信を飛ばした。
だけど、やっぱり出なくて彼のことを考えるとじわっと涙が滲む。

そりゃ怒ってるよね…
自分に嘘ついて、他の男の人しかもわたしのこと好きって言ってる男の人とご飯食べてたんだもん。

しかも、赤井さんが一緒にご飯を食べようって誘ってくれてたのに。

逆の立場ならわたしだってしばらく赤井さんからの言い訳なんて無視してしまうかも。

でも、会いたいよ…声が聞きたい。
ごめんなさいって謝らせて…
そして、抱きしめてキスして欲しい。

離れていると、そんな簡単なことすらできない。
どうやってきっかけを作ったらいいのかわからない。

ただの喧嘩でこんな風に落ち込んで、生活に支障をきたすようじゃダメだ。
こんなだから、赤井さんはわたしを心配してしまう。

ちゃんとしなきゃ…
そう思いながらわたしはベッドから起きて、ちゃんとメイクをして、傘をさしてショッピングに出かけた。