第5章 ※ 25章 決戦と喪失の後
声にならない声を上げ大きく身体を震わせたに杏寿郎は笑みを浮かべ、耳元へと顔を近づけて小さく囁き掛ける。
「ここがいいところか?」
今までと比べものにならないほどの反応を示した場所を指の腹で押してやると、やはり同じ反応が返ってきた。
そんな反応が杏寿郎の胸を何とも言えない高揚感で満たし、もっと見たいと思わせてしまった。
「君はこのような時でも愛らしいな……もっと乱れてくれ」
「ぁっ……ん……!このままじゃ……ひぅっ!気を、遣って……しまう」
本当にそれが近いのだろう、ナカに入れている杏寿郎の指を小刻みに締め付け、体も声も震えて涙が頬を伝って杏寿郎の腕を流れていく。
「構わない。も我慢せず達してくれ、その姿が見たい」
耳元で響く杏寿郎の声音は、更にの下腹部に切なくおかしくなりそうな程の快楽を誘い、自分でももうすぐに達するのだと思考能力の薄くなった頭でも理解出来た。
「やっ……!んんーーっ、ぁ、ぁあっ!」
杏寿郎の願い通り大きく跳ねた体は背中に流れていた髪を揺らし、余韻で痙攣する体に合わせて杏寿郎の顔や体をくすぐる。
その心地良さに顔を綻ばせながら、今は腕に力なくしなだれかかっている体を抱き寄せるためにゆっくりと指を抜き、腰へと腕を回して引き寄せた。