• テキストサイズ

【名探偵コナン夢】 フルーツサンド 【短編集】

第3章 ラブ・エモーション【沖矢昴】*





「わぁ、素敵なお皿…なんだかレストランに来たようです」


「今食事を温めますね、少しお待ちください」


「私も何か手伝いますよ」


「いいえ、先生はお客さまですのでどうぞそのまま…」



言われるがまま椅子に腰をかけていると、キッチンに立つ沖矢さんがよく見えた。

いつもレッスンで使っているエプロンを身につけ、手を洗う。

一つ一つの動作がなぜか私の心をくすぐった。




「先生、今日は髪を降ろしているんですね」


「あ、はい…今日はレッスンではないので」




不意に話しかけられ、沖矢さんを見ているのに気づかれてしまったかと

恥ずかしくなって少し視線を落とす。




「印象が変わって良いですね。確か、初めてお会いした時もその髪型でした」


「そうでしたか?よく覚えてますね」


「可愛らしい方だなと思ったので、記憶に残っています」


「…え」




聞き間違いかと思い、再び顔を上げると沖矢さんと目が合う。




「僕は自分に正直なんですよ…」





そう言いながら沖矢さんはコンロに火をつけた。

トクトクとはやる心臓は言うことを聞かない。

まるで学生時代に戻ったかのように、甘酸っぱい恋心に胸が痛くなった。


気がつくとテーブルの上には沢山のお皿が並べられ、

前菜、スープ、メイン…どれも美味しそうだ。




/ 32ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp