第3章 おねがい女装の代償
「腰抜けちゃったノ?しょうがない子だナァ…」
「ほわっ!?」
「落ちないようにしっかり掴まっててネ」
見た目からはあまり想像できないくらい軽々しく私のことを持ち上げてしまって、目を見開いて彼のことを見つめてしまった。
女子学生用のセーラー服も着こなせてしまうくらい可愛いのに…時折滲み出る男の子らしさとカッコ良さは反則すぎる。
しかし、そんなギャップに浸っているところを生温い空気を肌に感じたところで我に返った。
「ちょっと待って2人ではいるの!?」
「当たり前でショ。別に変な事するつもりは無いかラ」
「そういう問題じゃない」
いいからと椅子に座らされ、髪にシャワーをかけられる。まぁなんにもする気力も無いし夏目くんが全部やってくれるなら…と思いながら目に泡が入らないように目を瞑った。
この後彼にシャワーを全部任せた事に後悔したのは言うまでもない。