第25章 Re:valeの今後
「僕1人で歌っても意味がない。七桜と2人でやるのも考えたけど、キーが合わないし・・・やったことないからなんとも言えないけど」
(やっぱりね・・・)
「僕は万を探したい。七桜も一緒に探すの手伝って?」
「ごめん・・・うちは探せないし、手伝えない・・・」
「どうして探さないの?」
千は信じられないといった顔を向けてきた。
「いなくなったのは辛いし、寂しいし、悲しい。でもね、万は自分の生き方見つけたの。それに、このままずっと会えないわけじゃない。いつかきっと会える。万もこのまま一生会わないつもりじゃないはずだよ?」
「なんでそんな冷静でいられるの?僕を庇って七桜と万が怪我をした・・・それでメンバーが行方不明。気が狂いそうだよ・・・」
私の腕を掴んでる手が強く握られる。
「千、痛い・・・」
「ごめん、大丈夫?」
「千、そうやって自分責めるの止めて。うちも万も千に怪我がなくて良かったって思ってるんだから。そう思っちゃうのもわかるけど・・・重傷ってほどじゃないんだし、ね?」
「わかったから、横になって?少し休んだ方がいい」
「眠くないんだけど・・・」
「いいから、いっぱい寝て早く治してくれ・・・」
千は泣きそうな顔をした。
「横にはなるけど、寝ないからね?夜寝られなくなっちゃう」
「そうね。飲み物買ってきてあげるから、少し待ってて」
千は意気込んで走って病室を出て行ったけど...
「病院は走ったらダメなんだけどな・・・」
千は途中、看護師に怒られたらしくブー垂れている。
飲みやすいように、ベットを上げてくれた。
「僕もここに泊まりたい」
「は?帰りなさいよ」
「七桜と離れたくない」
そんな、捨てられた犬みたいな顔されたら...
「まだいてもいいけど、時間になったら帰るんだよ?」
「明日も来ていい?」
「いいけど、連絡はしてね。検査とかでいないときだってあるし、他のお見舞いの人もいるかもしれないから」
「わかった。ねぇ、手繋いでもいい?」
「・・・しょうがないな、今日だけだよ」
千は嬉しそうに笑った。
つくづく甘いんだな...万がいなくなって弱ってるからもあるけど。
ご飯の時間になり、千も食べてみたいと言うから少しあげる。
でも、時間だから帰れと言うと拗ねて帰って行った。