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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第19章 アフター・ダンスパーティー


グラスを下げてテーブルに置く。フォークで生ハムを拾いながら悟を見るとちょっとやんちゃな人になってる……うん、口元がね。わんぱく食いしてんじゃないよ、現当主殿。
面白くて吹き出しそうになって。フォークを一度置き、悟をじっと見た。彼はん?とガトーショコラにフォークを突き立ててる。

『そういう悟ももっと慎ましやかに食べなよ、口元がやんちゃ坊主のおやつタイムになってんだけれど』

カシャン、と皿にフォークを置き、テーブルにガトーショコラの皿を置く悟。

「ん?どこどこ?」
『あー、右側。私の顔見てみ?この辺なんだけど…』
「えっ、どうせチョコだろ。指で取ったら伸びて悲惨な事になるからオマエが舐め取ってくんない?」
『舐め…、誰が人前でするか!』

部屋ならまだしも知り合いばっかの空間でそれは無理があるし。
といっても悟は本気で分かんないのか分かっててやってるのか、私自身で指す箇所のチョコの着いた場所に辿り着いていない。
しょうがないな、と素手の状態の私が右手の指先で悟の顔に触れ、スッ、と拭った。

「さんきゅー!……で、それ、どうすんの?オマエ、舐めてみたら?ここのスイーツ美味しいからさー」

楽しそうに笑う悟、この展開を企ててたに違いない。
指先を見れば少しだけ伸びたチョコ。顔を上げれば"おら、舐めろよ?"と言わんばかりの悟。
フッ、その手に乗るか…?と鼻で笑った。

『ここはおティッシュ様の出番ですねー』
「あっそういうの駄目ー、資源の無駄でしょ?なら僕がします」

片手を小さなポーチに手を伸ばすと、チョコで汚れた、右手首を掴んで人差し指を口に入れてる。

『……っ~~!?』

熱い口内で舌先がざらりと人差し指を舐めて、唇に触れながら開放されたけれども。
にまにまと楽しんでる悟はテーブルに置いた皿を持ち上げて、スイーツタイムを続けてる。

「固まってないでしっかり食べなよ、それとも今のおかわり?続きがしたいなら帰ってからにしてくんない?」

……ちょっと、顔が熱い。
悟から顔を出来るだけ反らして、私もフォークを取る。皿はまだ置いたまま。

『さっきみたいのは止めてよ、酔いが回るでしょ……』

「あはっ!やだ、オマエそういう顔は卑怯だろー?こういう所でそんな可愛い一面を出すのは僕的に……、」
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