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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第2章 視界から呪いへの鎹


サングラスの端をつまみ、少し上げて驚いたような裸眼がこちらを見ている。バサバサとした白いまつげが上下した。

「……なんでそれ言ってんのキミは!それはまずいからなっ!ここでお仕置きにキン肉バスターでも掛けても良い?処す?処そうか?いーや処すよ?」
『だって道具にされると思ったからでっ!
わ、ワァーやだやだやだやだキン肉バスター止めてっ!』

脇の下に両手を突っ込んで持ち上げられて、自由が効かない。これで逆さまにされたらキン肉バスターを決められてしまう…っ!
身長差もあり子供のように…ぬいぐるみでも持ち上げたかのように持ち上げられたまま、サングラスの奥のスカイブルーは厳しい表情で私をじっと見ている。

「キミ、僕らがそういう関係でないって知られたら何されるか分からんぞ?部屋出る前の婆さんの耳打ち聴こえたか?」

『……そこまで私、耳よかぁないッス……』

何か耳打ちしてるのは、お世話係である龍太郎への指示だろ、くらいにしか思っていなかったし。
持ち上げる手が前後に揺らすのでガクガクと当然身体も揺れる。メン・イン・ブラックの尋問されるパグみたいだ。

かなり真剣な顔で悟は内容を教えてくれた。

「婆さんはな、"式髪も僅か、使い物にならん、後はお前が早くに子を仕込め"って言ってたんだぞ!?」
『え゜』

そんな事を、祖母が言ったなんて信じがたい。
でも祖母を信じられるかといったら信じられない。私にとっては祖母よりも長く時間を共にしたのは皮肉にも数日前から出会った、この男…五条悟だった。

『え、ええー!?』

「ええー、はこっちの台詞、ひとりになったらあの龍太郎って従者によるAV展開が待ってるからな、本当に良く無事でいられたよ」

『無事なのは良かったんだけれど、その発言が最低すぎる…』

周りに人間が居ないとはいえ、声は大きい。
悟は見た目が大変宜しい為に、AVという単語が口から飛び出るとは思わなかった。

「それ以外のマイルドな表現は生憎僕には持ち合わせて居ないんだよね、ハードな表現ならいくらでも言えるけど。言い方ハードモードにする?」
『そういう表現はしなくて良いです、すみませんでした』
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