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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第8章 スキルアップ


ちら、と悟を見るとまだ変顔だった。調理中だしな、あまりちょっっかい掛けてられないか……とポト、ポト…と肉団子の元を鍋に落としては成形して、を繰り返す。
賑やかしまくるはずがずっと黙ってるので仕方なく振り向くと、振り向いた瞬間は真顔だったのに私が振り向いたのが不意打ちだったのかまた変顔に戻した。だるまさんが転んだじゃないんだぞ。
ふう、と小さく息を吐いて悟を見る。

『何か意見があるとみた。聞くだけなら聞くよ、聞くだけなら』
「風呂は仕方ないとして寝るのは別にいいじゃん」

確かにそうではあるけれど。どう気を付けても漏れるものがある。
血もだけど臭いだって。

『生臭いのに耐えられるならの話だし、どうせセクハラするんだろうけれどケツもこもこしてると思うよ。当然えっちな事は出来ないしね』

悟から鍋に向き合ってポチャ、と引き続き鶏団子を鍋に落とし、スープの中で少し歪なのを大さじで突いて整えてく。
また黙ったな、と振り返ると今度は不服そうに口を尖らせている。

「流石にアレん時はえっちな事しないっての!ちぇー、初めてえっちした時の事もあるからハルカが妊娠したかと思ったのにぃ。
……生理明けは中出ししまくって孕まそ」

おい、今のは聞き捨てならない言葉だったぞ?
私の口が開くタイミングで鶏団子がボタ、と鍋に落ちていった。

『おい、おいおい!最後のぼそって言ったの聞こえてんだけれど!?駄目だからね?』

カッカッカ、とかき集めて残りを鍋に落とし込んで蓋をする。
火は吹きこぼれないようにつまみを調整して…。ようやく調理から悟に構ってあげられる時間になった。
ちょっと拗ねてる悟に向き合ったら悟はにっ!と無邪気に笑う。

「ふふっ…、でもまぁー、任務先でめちゃくちゃ頑張ってたみたいだね、ハルカ!」

頭上に手を乗せてわしわしと撫でる悟。悟に褒められてちょっと嬉しいけれど長ネギ臭がする。
半歩踏み出して悟の胸に抱きつくと頭上で笑われた。

「はは…っ、いつもこうなら嬉しいんだけれどな!今晩えっち出来ないのが悔やまれるよ」
『ハグで我慢しといてよ』
「……うん」
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