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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第5章 "好き"が止まらない!


「あー、悪い子だっ!補習中に飴ちゃん舐めて!ボッシュートになります」
『あーっ!取っておこうと思ってたのに!…って自分は食って良いのかよ!』

私の口に入れていたベリーミックスの棒付きの飴(二色に別れている)は、悟に奪われて悟が舐めている。
少し前であれば私の口に入れてたやつを舐めるなんてどうかしてる!と言っただろうに、表面上付き合ってる間に何度かキスをしているのでどちらかというと私の飴を取るなんてふざけんなくらいにはなった。
しょうがない、けれども勿体ない。

「ずっと頭使ってるからさー、糖分ちょうど欲しかったんだよねー!これ美味いね、何味?」
『ん、ベリーミックス』
「へー、また買ってきなよ~。じゃあ早速だけど補習始めるねー」

買ってきたとしても同じ目に合うのが見えて食べないもんね、と思いながら鼻でふすんと笑った。


****


「はい、今日もめんどくさいけど補習始めるね!飴ちゃん舐めてないのが残念だけれど!舐めててよ、ちょっと期待してたのにっ!」

『どうせ取るつもりでしょー?』

昨日に引き続き、補習が始まる。
さっさと終わらせて着替えて……待ち合わせ場所に行かないと。平然を装いつつもテキストと文具を机に出して始まった。
飴は舐めてたら奪われる。棒付きの飴は昨日のがひとつだけだった。今日持っているのは棒ナシの個装の飴……こんなの舐めてたらされる事は分かっている。ディープなキッスで攫われる。もっとも恋人ではない今はそこまでするか疑問だけれど。
それを見越して私は舐めなかった。大人しく過ごせば早く終わるでしょ。

「──で、呪物を置くことで逆に効果を発揮するんだよね…、あっキミ今日、用事あるんだっけ?」

時計を気にしすぎてしまったのか、私が時計を見た後に悟も時計を見た。責めるほどではない遅刻はするけれどそこの気遣いはしてくれるんだ…。

『ん?まあ一応…補習の進み具合によっては先に友人に遅刻するって連絡するようになるかもだけど』

ふーん、と悟は興味を持ってしまった様だ、出来るだけ首を突っ込まれないようにしないと。
テキストを逆さまに私の目の前で頬杖を着いて私を覗き込む、その晴天のような瞳。その瞳には嘘はつけなさそうなくらいに澄み切ってる。
……性格は曇天なのに。
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