第37章 ※ 固陋蠢愚②
呪いに……負けたくなんかなかった。
負けない……って、そう……信じてた。
それなのに……。
《コ€$%ロセ$+€#ェェェェェ》
また……同じことの繰り返し。
《コロ#%’€$セェェェ%#€ェェノ€$%%ロイ£$%コ$#ロセェ$%%€ェェェェノロ$*<%€エェ>#>€ェェェェ》
ノイズ混じりの声が頭の中をつんざくように響く。
《ハ>%€ヤク€$#ノロ€$%エェェェェェ!! コ$#>$ロセェェェェェ!!》
叫く声が私の身体を突き破って出て行ってしまいそうなほどに。
激しく鳴り響いて、私の身体をズクンズクンと突き刺した。
「た……すけ…て」
目を開けても、何も……見えない…
ここは……どこ…?
《ミ€$ン#$ナ シ€%ンダ》
七海さんは……虎杖くんは……?
みんな、どこに行ったの?
ツギハギの呪力が体内を廻ってる……まだ祓えてないのに。
祓わなきゃ。戦わなきゃ。
《オマ>}$エガ ミン$%<$ナコロ€%$€シタ》
そんなはず、ない。
私は誰も殺してない。
大丈夫。まだ、みんなの呪力が私の身体を廻ってる。
消えてない。大丈夫だよ。
《スグ>%’ニ オマ€$%エガ ミン€%$ナヲ£€%コロス》
そんなこと、あるわけない。
そう言い聞かせたいのに。
《イマ€$ オマ#%エ ジブンガ ナニヲ£€$シテ£%ルカ シラ£€%ナイ》
真っ暗な闇の中、私が何をしてるかなんて、分からない。
しゃがみこんだ私の周りには何もない。
不自然なほどに、風景も人の影も、何も……映り込まなくて。
怖くて、不安で。
「私が……なに、してる……の?」
私の問いかけを、呪いの声が嘲笑う。
ノイズと混ざり合って、うるさく鳴り響く。
《オシ€$エテ#%アゲ£ル》
嘲笑をやめずに、呪いが答えを導くように私の視界にその姿を映す。