第33章 ※反魂人形④
「……あー……皆実のせいで…身体バグってる……いっぱい…出てんだけど」
身体をいまだに震わせながら、五条先生が私の耳元で呟く。
五条先生の身体を労りたくて摩ろうとしたら、動かせないように手を握られた。
「……まだ勃たせんな」
「背中……摩ろう、と」
「そんなんされたら勃つに決まってんだろ、バカ」
そうなの? って首を傾げた私を、五条先生が呆れたような顔で見下ろした。
「次は皆実がイッてもイかせ続ける」
「……え、っ、ぁ」
恐怖の宣告をして、五条先生が私の中からズルン、とそれを抜き出した。
大量の白液を溜めたゴムを器用に縛ってゴミ箱に投げると、五条先生は荷物の中に入れたままのウェットティッシュを取りに、ベッドから立ち上がった。
「……う、わっ、皆実!」
この状況で、少しも離れたくなくて。
私は立ち上がった五条先生の腕を引っ張って、五条先生のことをベッドに押し倒した。
先ほどまでとは真逆の位置。五条先生の上に私が跨った。
「皆実……挿れる前に拭かないと、ソレ、僕の精液ついてる」
「分かってます」
五条先生が生ではしないって決めてることも。
それが私のためだってことも。
だから、そのまま挿れたりはしない。
私は、私を大事にしてくれる五条先生を大事にしたいから。
「……ちょ…皆実っ」
押し倒した五条先生の下腹部へと私は顔を下ろす。
私の行動に驚いて、五条先生が上半身を起こすけど。
でも、私の唇がソレに触れれば、五条先生の動きは震えに変わった。