第33章 ※反魂人形④
私の胸との仕切りは浴衣の布一枚だけ。
五条先生が困り顔で私を見上げる。その瞳は微かに熱を帯びて濡れていた。
「……もう…寝るだけ…だと思って」
「嘘。……いつも寝る時、ブラつけてるじゃん」
私のヘタクソな嘘を簡単に暴いて、五条先生は私の胸を優しく掌で包み込む。やわやわと形を確かめるように触って、五条先生は私の耳元に顔を寄せた。
「正直に言いなよ……皆実」
「…っ…ん…ぁ」
囁き声と、咎めるようにつねられた胸の蕾が、私の身体を震わせる。
襲いくるもどかしい刺激に、私の理性は簡単に音を上げて。
「……五条、先生に……早く…触って……もらいたく…て」
視線を少し横に逸らせば、私の耳元に顔を寄せた五条先生と目が合う。
五条先生の瞳を見ただけで、熱が身体中を駆け巡るの。
「もう……全然…待てないです」
言葉に任せて、私は自ら浴衣の衿をはだけさせた。
衿が緩んで、私の胸が中から溢れるように顔を出す。
五条先生のくれたリングが揺れて、五条先生の喉がゴクリと鳴った。
「……マジでたまんないんだけど、ソレ」
五条先生は私を膝の上に乗せたまま、私の首筋に唇を寄せる。
五条先生の手が私の胸に直に触れて、形を変えるように強く揉みしだいた。
「優しくしたいのに……皆実エロすぎ」
「あ……ぅ……ぁ…っ……ん」
「浴衣……着てるだけでも…エロいのに……破壊力ヤバいんだけど……」
私の首筋に舌を這わせながら、五条先生は言葉を続ける。
紡ぐ言葉に重なる吐息が、私の首を掠めて。
ぬるりと五条先生の舌が触れた場所に、小さな痛みが残った。