第26章 ※情②
唇を重ねて、宿儺の手が私の制服のボタンを丁寧に外していく。
「や……め、て」
《何だ? 衣服を破り捨てて欲しいか?》
私が何をやめてほしいか、分かっているくせに。
あえて煽るような言葉を吐いて、宿儺が私の肌を外気に触れさせていく。
《煩わしいが、服がなくて後々面倒になるのはオマエだろう?》
そんな気遣いができるなら、この行為自体をやめて欲しいのに。
宿儺の手が私の下着にかかって、そのまま無理矢理にたくし上げた。
ぷるんっと弾けるように、私の胸が宿儺の眼前に晒される。
隠そうとした腕は、宿儺に奪われて。
《……久しいまぐわいだ。……ちゃんと、見せろ》
深く吐き出される息が、胸の頂きを掠める。
宿儺の瞳が、静かに私の身体を見つめた。
「……っ」
《まだ触ってはおらぬのだがな》
宿儺は自らの膝の上から私が動けないよう、その腕を掴むだけ。
私の身体に触れてはこないのに。
舐め回すような視線が、私の身体中に刺さって、私の羞恥心を実らせた。
《俺を待ち侘び、赤く色づいて……つくづく愛し甲斐のある身体よ》
ケヒケヒと笑みを溢して。
宿儺は私の腕を捕らえたまま、舌だけを直接私の胸の頂に這わせた。
「……ぅ……ぁ」
掠めるように、舌先が頂を滑って。
ぺろりと舐め回すように円を描く。
「ぃ……ゃ…、……ぁ」
もどかしい刺激に声を漏らせば、宿儺がそれを悦んで。
私の赤く熟れた頂きを、容赦なく噛んだ。
「い……たっ……ぃ、……っ」
《痛みも……快楽だと……憶えろ》
敏感な突起を噛んで、またその噛んだ頂きを癒すように舐めて。
痛みと快楽の境をなくすように、交互に与えられる刺激が、私の感覚を侵してく。