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暗殺者の正しい飼い方しつけ方

第6章 おまけ ー負けるな雨音くんっー




ある日の、日常。



「………っん、ぁあ……ッッ」


まだまだ日が高い、明るい時間。
カーテンを締め切った、薄暗いリビング。
教授をソファーに押し倒す、時雨の姿。



「ずいぶん荒れてるね、そんなに興奮した?」
「ん……。収まんない、きょーじゅ」
「そんながっつかなくてもちゃんと鎮めてあげるって」
「早く…ッッ、奥っ」
「奥苦しいんじゃないの?」
「いい……ッッ、苦しくていい、からぁ」
「すごいね時雨。締め付けやば……っ、毎回こんなんじゃ、俺の身体持つかな」
「きょーじゅッッ、キス、した、ぃ……っ」
「……時雨その顔、雨音くんに見せちゃ駄目だよ?」
「キスッッ、ちょーだい……っ」












「………っ」

〰️ああもうっ!!
真っ昼間から盛んな!!
大がかりな仕事のあと。
昨日の夜から組織の"掃除"を、して。
確かにアドレナリンはずっと出まくってたのはわかる。
血が騒ぐのも。
疼くのも。
社長の言葉どーり、組織をぶっ潰して。
日が昇るこの時間、帰ってきたばかり。
身体中についた血の匂い。
ベトベトする汗と血液を流すため、シャワーを浴びた。
疲れてたのもあって。
玄関入ってすぐ目に飛び込んだこっちのシャワーを使ったのが、失敗だった。
すっきりして浴室を出ようとした、ところで。
聞こえてきたのは先ほどの甘い声。





(…………部屋、やっぱ探そうかな、俺)





こんな日常。
こっちの身体のが身が持たない。
疼く下半身をもてあまし。
浴室へともう一度足を向けた。












「………ただいまー」


部屋探しも楽じゃねぇな。
疲れた。
疲労困憊しながら玄関を、開ければ。


「おかえりー」


パタパタパタ、と小走りに。
時雨が近付いて。


「……っ!?」


なぜだか、唇がくっついた。


「時雨っ!?」

べりっと効果音付きで引き剥がされて。
困惑する教授の姿。

「何してんですか、時雨」
「だっていってきます、おかえなさい、でキスするの、教授が教えてくれたんだよ?」


「はぁ?」


何教えてんだこのおっさん。
じと、と軽蔑の目を向ければ。
時雨がこちらを見て、「べ」と舌を出した。

「………」


ああもうほんと。
痴話喧嘩に巻き込むのだけはほんと、やめてくれ。



(絶対こんな家、出てってやる)   【完】
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