第3章 カカシ 3 微裏
カカシは任務中―――――明日には帰るといっていた
帰ったときに、暖かい料理で迎えようと好物の食材を買った
任務を終え、支度を済ませ、カカシの部屋に向かった
もう深夜・・・預かっている合鍵で部屋に入る
「・・・」
トーコは違和感を覚えた
気配はしない、でも何か変・・・
「・・!!」
危うく声が出そうになった
布団に寝ているのは、カカシ
暗くて見えないが、でも明らかに一人じゃない・・・
思えば恋人ではない自分
すぐに縁が切れるカラダだけの関係だったから、これ以上は見ないほうがいい・・・
気配を消し、冷蔵庫に食材を入れ、そっと鍵をテーブルに置く・・・
玄関の鍵はしめて、自然と溢れる涙を拭き、窓からそっと抜け出す
さようなら・・・と心の中で囁いて・・・
そのまま、家には戻らず、次の任務へ
「トーコ、今日は俺と潜入捜査らしいぞw」
同僚はとてもうれしそうだ
トーコの肩を抱き、ニコニコしている
「俺、今回は恋人役だから^^」
「えっ!?そういうことなの?・・・まあ、とりあえず、よろしく」
着いた先は、ネオンがギラギラする花街
どこもかしこも男と女がべたべたしている
ターゲットはこの町に潜んでいるらしく、そいつを確保するのが今回の任務