第5章 暴力沙汰…ですか
そんなある日だった
「失礼しま…」
私はありえない光景を目にした
先生の部屋はぐちゃぐちゃになっていて
先生は腰を抜かして
後ろ姿ではあったけど
確実にカルマくんだった
カルマくんの目が妙に怖く感じた
「ひっ…」
怒ってるカルマくんなんて初めて見た
たぶん…きっとカルマくんが荒らしたんだと思う
カルマくんは無言で部屋を出ていったけど
その目は誰も信じていないような
絶望しているような目をしていた
「せ、先生…大丈夫、ですか…?」
「あ、あぁ」
「い、今のって…」
「赤羽だ、あいつは勉強だけはできたが素行が悪くてな、これじゃE組行きだ、未来ある3年A組の生徒まで怪我させて…」
そんなカルマくん知らない
それに
もし仮に喧嘩するような人でも
カルマくんはきっと意味もなく先輩を殴ったりしないよ
きっと何か…
でもわからない
だって私こんなカルマくん初めて見たから