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桃紅柳緑【鬼滅の刃】【R18短編集】  

第9章 交淡如水 【冨岡義勇】 1


担当8カ月目の主な出来事
あやは義勇の任務に同行させられた。
しのぶは何日もあやを蝶屋敷に戻さない義勇に怒っていたが、鬼殺隊として強くなることは自分の命を守るために重要なので一区切りついたら必ず戻すようにということで折れてくれていた。

少しずつ強い鬼が目撃されるようになり、上弦の鬼と遭遇する隊士も出始めたということもあるだろう。

任務地に着いたら「二手に分かれるぞ。」と詳しい説明もなしに、義勇は消えた。

辺りに漂う鬼の嫌な空気を感じながら、周囲を探っていると・・・いた。素速く、力の強い鬼だったが、義勇との地獄の特訓の成果が出て、無傷で首を切ることができた。

急いで義勇を捜して合流する。義勇は鬼と戦っており、あやも鬼のちょっとした動きを読み、義勇の動きに合わせて攻撃に参加できた。義勇が鬼の首を落とし、任務完了。

帰り道に義勇から、
「及第点だ。怪我をしなかったことは褒めてやる。」
と言って貰えた。
歩きながら、「ほら。」と義勇が手を出してきた。一瞬真意がつかめず、義勇の顔を見る。
「手、いいのか?」
と、聞かれ、出された手にあやは自分の手を重ねるとぎゅっと握ってくれた。
いつもの無表情の口元が少し綻んで見えたが、すぐに前を向かれ、見えなくなった。

「胡蝶に心配をかけているから、今日は帰っていいぞ。」
「はい。三か月、鍛えていただき有難うございます。」
「・・・まだ弱い。また呼ぶから自分で出来ることをもっとしておけ。」
「はい精進します。」

きっとこれは義勇からの「好き」と「心配」

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