第5章 心通う
~煉獄side~
陽奈子に「したい時にしていい」と言われ、夢中でキスをしていると、陽奈子の身体が少し強張るのを感じた
「陽奈子?」
「杏寿郎…あの、私……」
閉じていた瞳が開き、少し潤んでいる
「どうした?」
「…私、その…は、初めてなのっ」
そう言われ、陽奈子がこれから何を言おうとしているか察した。
そっと肩に手を置いて、優しく声をかける
「うむ、知っている。だが、俺もそういう経験はない。それに…」
そういいかけると陽奈子は申し訳なさそうな顔をする
「そんな顔をしないでくれ。俺は君の意思を尊重したい。だから君がいいと言うまで待つ。」
「っ!杏寿郎っ…」
陽奈子が勢いよく抱き付いてきた
「…ありがとう、嬉しい!」
抱き締め返すとまたどちらからでもなく、キスをする
「もう、夜も遅い。そろそろ寝るとしよう」
そう言って、ベッドに入る。
「…お、おじゃまします……」
少し遠慮がちに陽奈子がベッドに入ってくる。
俺のベッドはセミダブルだから、二人で寝るには気持ち狭いくらいだろう。
「陽奈子、狭くないか?」
「だ、ダイジョブデス」
明らかに端にいる陽奈子。
「おいで」
片腕を伸ばし、引き寄せる。
ぽすんっ
俺の腕のなかにすっぽりと収まる。
「杏寿郎…ドキドキ、してるね?心臓の音が早い」
陽奈子の手が俺の胸に置かれる
「うむ。緊張しているのだ…」
「ん。でも、すごく聞いてて心地いい…」
そう言ってすり寄ってくる陽奈子。
その姿がとても愛らしい。
ぎゅっと抱き締めながら、頭を撫でていると陽奈子から規則正しい音が聞こえる。
「陽奈子?眠ってしまったのか?」
今日は色々あって疲れたのだろう、と思い陽奈子の額にそっと口付けて俺も目を閉じた。