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裏夢短編集 【第五人格】

第11章 愛は目に見えずとも 【黒無常】



×××

チェイスに入った私はほかのメンバーにチャットを送りつつ、後ろを見て前を見てと忙しかった。

今、私を追いかけてきてるのは白無常だ。

白とは別に仲は悪くないんだ、問題は黒の方だ。

何かと黒は私のことが気に入らないのか、直ぐに口喧嘩になる。

白なら安心して話しかけられることも無く、チェイスに集中出来そうだ。


×××

板を先倒しして、時間を稼ぐ。

みんなが触っている暗号機に近づかないまま。

しばらく板の読み合いなどをしていると、頬になにか冷たいものが当たる。

ぽたぽたッと雨が降ってきたのだ。

ぽたぽたッと軽い音からザーザーと本降りになっていった。


『あちゃちゃ、これじゃ試合中止かな。』

予想通りアナウンスが鳴り、試合が中止になった。

大雨なのでゲートに行くよりも雨宿りして少しだけ待つ事にした。
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