第19章 ※甘い夜

は、目に一杯涙を溜めながら手の甲で口を覆い、ふーふーと肩で息をしていた。

「よしよしいい子だ。ほら、顔を見せてくれ。」
頭を撫でながら口元の手を取り、額と額をこつんと当てる。

「目の前がチカチカした・・。」

惚けた顔をして杏寿郎を見つめる。

「じゃぁ・・次は杏寿郎の番・・」

は少し息を整えると、顔を動かし、杏寿郎の下腹部に目をやる。さっき見たよりも膨らんでいるように見え、先端がぬらぬらと濡れている。は苦しそうなそれにそっと手を伸ばし触れてみる。指先が触れると同時にビクンと動き、は慌てて杏寿郎を見る。

「！！どうしてそう君は煽って来るんだ。ふふっ。悪い子だな君は。」

杏寿郎は可愛くて仕方がないという風に笑い、に覆いかぶさり、足を開かせる。陰茎の先をの蜜壷の入り口に当て、上下に動かした。一瞬ギラリとした肉食獣の様な目でを見る。その余裕のない杏寿郎の目を見ては奥からじわりと蜜が溢れるのを感じた。もう頭の奥はジンジンと熱くなりすぎて自分もかなり欲情していることに気づく。

「・・そろそろ大丈夫だと思うが・・・背中に腕を回すといい。痛かったら爪を立ててくれて構わない。」

「さぁ、息を吐いて力を抜いてみてくれ。入れるぞ。」

こくこくと頷き、言われたとおりに背中に腕を回す。これから行われることに対して不安と好奇心が入り交じり、心臓が高鳴る。

ずぶ・・ずぶ・・と少しずつ入口を押し拡げられる感覚があり、自然と体が強張る。
「んっ、んっ、はっはっ。」
「、息を吐いて、もっと力が抜けるか？・・・キツいな。」
はふーーーと長めに息を吐いて力を抜くと、ずぷぷぷと入っていき、急に下腹部に強い圧迫感があり、ぶわっと肌がそば立つ。ぎゅっと広い背中にしがみつくが、杏寿郎も苦しいのか、ふーふーと息が荒い。
２人の苦しそうな吐息が響く。