第14章 入籍
「そんな!もったいないです!杏寿郎さんを慕っている女性はたくさんいるはずなのにっ」
「ははは…」
杏寿郎が困ったように眉を下げる。
(星波ィ…残酷すぎて煉獄の気持ちに腹も立たないぜェ…)
(兄上…)
(杏寿郎…)
「ご、ごほん。では場所はどうするのか?」
「そうですねぇ…やはり実弥さんのお屋敷でしょうか?今は私の屋敷同様、住む場所のなかった隠の方々が引き継いで住んでくれているのですが…」
「祝言のためにわざわざ空けさせるのは悪いだろォ」
「「うーん…」」
「そうだ!宇隨さんに相談してみましょう!宇隨さんならきっと素敵な発想をお持ちですよ!」
「それはいいな!宇隨のところなら奥方も相談に乗ってくれるだろう!」
「確かになァ」
「では織姫に手紙をお願いしましょう!」
星波は宇隨と雛鶴、須磨、まきをに手紙を書いた。