第6章 日輪刀
「ごめんくださーい!師範ー!」
救いの女神の声に、助かった!と心の中で安堵の息を吐く。
来客は、甘露寺蜜璃だった。
「これから日輪刀を研いでもらいに刀鍛冶の里に行くのだけど、星波ちゃんも刀を打ってもらい行くって聞いたから、一緒に温泉でもどうかなって誘いに来たの!」
「温泉があるんですかっ行きたいですっ!」
「ゴホッゴホッ!星波は…その、しばらく日が経ってからの方が良いと思うぞ…」
お茶を飲んでいた杏寿郎がむせながら慌てて遮る。
意味を理解した星波は固まる。
「そ、そうですねっいろいろ準備もありますしっ、数日後鴉を向かわせますねっっ」
再び目が泳ぎ始める4人を不思議に思う蜜璃。
「そうよね、突然は無理よね…そうだ!今日は近くに新しくできた甘味屋さんに行かない?」
「甘味屋さんっ!!」
「お、おぉ!行ってくるといい!」
そうして星波は蜜璃と出かけることになり、そのまま煉獄家を後にすることにした。
「お世話になりましたっ!」
杏寿郎はしばらく槇寿郎と千寿郎に目を合わせてもらえなかったんだとか…