第3章 那田蜘蛛山
柱合会議では鬼の被害報告や隊士の質の低下などが話し合われた。
那田蜘蛛山では命令に従わない隊士や経験不足の隊士が多くいた。
「確か、星波さんの同期でした…」
仔細報告のために呼ばれていた村田が口を開く。
「星波の同期は最終選別を生き延びた隊士が多かったからね」
お館様の言葉を聞きさぁっと血の気が引く星波。
「わ、私が最終選別で鬼を倒しすぎてしまったから…鬼に遭遇しないまま7日間を終えた者が多くいた…私のせいですね…ごめんなさい…」
「いいんだよ星波、命の方が大切だ」
「星波が気にするこたァねェ。最終選別で運良く生き延びようと、その後の行いはそいつ次第だろォ」
不死川が励ますがしょんぼりと落ち込んだままの星波と、あの日のことを思い返しながらなんとも言えない気持ちになる義勇。
「そうだ!星波が気にすることはない!多くの鬼を倒せたのは星波の実力だ!胸を張っていいだろう!それにしてもあの頭突きの少年は、星波を庇っていたとはいえ不死川に一撃を入れていていた!見込みがありそうだ!」
「今ここにいる柱は戦国の時代、はじまりの呼吸の剣士以来の精鋭たちが揃ったと私は思っている。はじまりの呼吸と並ぶ星の呼吸の星波もいる。私の剣士たち、皆の活躍を期待しているよ」