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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第12章 友達からのお願い事


『……。』

ミスティは目の前の屋敷を見て言葉を失った。デカい、デカすぎる。これは城だ。別の任務があると言いコリンはそのまま船で任務地へ向かって行ったのでミスティは1人。

『ホント、勘弁して…』

外の衛兵に名前を伝えると電伝虫で誰かと話をしているがよく聞こえない。会話が途絶え、衛兵に城の中へ案内された。

『……。』

本日2度目、言葉を失ったミスティ。何なのここは!吹き抜けのホールに豪華な装飾。溜息が出る。海賊じゃなくても目が眩む程のレベルだと思う。

「お待ちしておりました、ロゼ様。」

世話人の女性が2人、ミスティを出迎えこちらへと案内されたので大人しくついて行く。

暫くして扉の前に男が1人立っているのが見えた。世話人はその扉の前で止まると、お連れしましたと声を掛けた。世話人の代わりに男が扉をノックすると中から声がした。

「入れ」

幼少期、貴族として屋敷で爺やバーバラを始め沢山の世話人に囲まれ過ごしたミスティでもここまで立派な建物やこんな仰々しい対応は不慣れだった為、聞いたことのある声に気づく事が出来なかった。

『失礼しま…』

待っていた人物を確認しミスティは固まった。扉の前に居た男に続いて部屋に入ったミスティを迎えたのは黒いスーツを身に纏ったレインだった。

(またこの人?いい加減ボロが出る)

アラバスタ以来、半年振りの再会だった。

(だからコリン、内容は伝えてもメンバーは言わなかったんだ)

そう、コリンはミスティが自分の先輩のレインを苦手としていることに何となく気付いていた為、彼女に敢えて伝えなかったのだ。心の中でコリンを呪うミスティであったが、

「おい、お前はまともに挨拶も出来ないのか。」

レインに言われミスティは慌てて答えた。

『失礼しました。CP9所属ロゼ・ミスティです。要請を受け此方へ参りました。』

「気を抜くな。セツナ、ロゼ、今から今回の任務について説明する。1度で覚えろ。」

「『はっ!』」

セツナと呼ばれた男とミスティの声が綺麗にハモった。敬礼をしながら早く終わらせたい、帰りたいと切に願うミスティだった。
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