【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第2章 自由を求めて
サボと一緒に海に出る約束をしたけど、すぐには出られない。
サボは兄弟の盃を交わしたエース君とルフィ君と一緒にトラやワニを狩ったり、街で暴れたり、たまにエース君とルフィ君のおじいさんのガープさんっていう人にしごかれたり…
いつも報告してくれるから様子は分かってた。
でもある日、バーバラから知らされた。
サボが家に連れ戻された…と。
なんでも街に居たサボをサボのお父様が見つけられたらしく、半ば脅しのような形でサボを連れて行ってしまったと。近くには巷で有名な海賊も居たらしい。
それから、サボと会えない日が続いた。婚約を破棄されているから訪ねて行ったところで面会は叶わない。
サボは無事なのだろうか…
殴られてたりしてないだろうか…
ご飯ちゃんと食べているだろうか…
ミスティは毎日サボのことを思って過ごした。
暫くしてミスティは両親に呼ばれ告げられた。
──新しい婚約者が決まった──
それは頭で描いていたサボとの未来が絶たれるということ。
ミスティはサボ以外の人との結婚なんて死んでも嫌だと思った。
でも、ミスティはまだ10歳の少女。話はミスティを置いてどんどん進んでいく。
(どうしよう…時間がない。でもどうしたら良いか分からない。)
遠くへ逃げようか?ダメだ…私の足なんかじゃすぐ捕まっちゃう。
どこかに隠れようか…あぁ、頼れる友達も居ない。
(俺はミスティと一緒が良い!!)
「サボ…会いたいよぉ」
「サボ…助けて」
「サボ…」
少女は今は会えない少年の名前を泣きながら呼び続けた。