第5章 錬金術師の戦い
「乗っ取られたのはニューオプティン発、特急○四八四○便。 東部過激派"青の団"による犯行です」
ツカツカと廊下を歩きながら少し前を歩く者に報告を伝える
「声明は?」
「気合入ったのが来てますよ、読みますか?」
「いや、いい。 どうせ我々軍部の悪口に決まっている」
「ごもっとも」
ドアノブに手をかけて扉を開いたのは、東部司令部の大佐・ロイと中尉・リザ
開いた扉の部屋の中では軍の者達がせっせと作業を行っていた
「要求は現在収監中の彼等の指導者を解放する事」
ロイ「ありきたりだな。 ーーで、本当に将軍閣下は乗っているのか?」
「確認中ですが、おそらく」
ロイの問いに答えたのは准尉・フォルマン
ロイ「困ったな、夕方からデートの約束があったのに」
「たまには俺達と残業デートしましょうやー、不味い茶で」
と片手に茶を持ちながら少尉・ブレタが言った
ロイ「ここは一つ、将軍閣下には尊い犠牲になっていただいてさっさと事件を片づける方向で…」
「馬鹿言わないで下さいよ大佐、乗客名簿があがりましたよ」
ぺらっと乗客名簿をロイに差し出したのは曹長・フュリー