第4章 家族の色は何色ですか?
それから年越しを越し新しい年になり、やっと雪が落ち着いて来た頃、杏寿郎達は任務に駆り出されていた。
『(憂は大丈夫だろうか、)っ壱ノ型 不知火‼︎‼︎』
鬼の頸を切り落とし、周りの被害状況を把握していく、鬼の気配はもうない。
『ふぅ、隠達も出てきたとこだな、鴉くん!お館様に報告を頼む!』
鎹鴉に呼びかけているのだが、直ぐに来ない。
『む?迷っているのか、むぅ』
夜空を見上げると、黒い塊が此方に向かって飛んでくる。
「カァー!憂!産マレルゥ!!産マレルゥ!!イソゲエー!』
そのまま鴉はお館様の所へ飛んで行った様だ。
『!!よもや!急がねば‼︎‼︎』
風の様に消えて行った柱の姿を見た者は居なかった。
『(間に合ってくれ!憂!!!)それにしても!遠いなぁ!鬼よ出てきてくれるなよ!』
雑魚鬼は殺気によって震え上がって出て来れなかった。
煉獄邸では
『あー、何か陣痛来たかも知れないです。』
それは、突然やって来た。夕餉を3人で囲みながら他愛のない会話の中で、お味噌汁を飲んでいた憂が急に発した言葉に
槇寿郎と千寿郎はポカンと一瞬言葉が出て来なかった。
『父上!!どうしましょう‼︎産まれてしまいます!』
『落ち着け千寿郎!ここは父に!父は経験済みだからな!』
『父上!それは、私のではありません!!』
ワタワタする男性陣を見て冷静になれた。
『まだすぐには出てきませんよ、産婆さんには連絡をお願いしたいです。イテテ。』
『千寿郎!一走りしてくるから、それまで頼んだぞ!』
『はい!父上‼︎‼︎お気をつけて!姉上はご飯食べていてください!今のうちに体力温存です!!その間に僕はお湯の準備をしてきます!沢山必要だと聞いた事が、あります!』
『ありがとう、じゃあお言葉に甘えて、もぐもぐ』
まだ大丈夫、動けるうちにご飯を食べて御手洗いに寄って、
杏寿郎の部屋に布団があるので部屋を暖めておく。
作った産着とありったけの手拭い。首から下げた御守りを握り締める。
『(杏寿郎さんが帰ってくるまで、待ってね、2人ともいい子だから、)早く、帰ってきて。杏寿郎っ、ふぅっ、』