第18章 絶対君主には成れずとも$ 中巻
「王族かどうかは同契すれば、血筋で分かります。私は先々代の王に使われていましたから」
先々代……
確か、恵みの雨をもたらす神の代行者と崇められて……
ん?恵みの雨?
「恵みの雨というのはお前のことか?」
「先程の嵐の歌を先々代と使ったことがありますね」
ということは……?
雨の女神は朔の一属ということか。
度々干ばつにみまわれるこの国に恵みの雨を降らせていたのは、代々王家に仕えたエディルレイド達の力に他ならないということだ。
「義勇様?」
「朔、お前確か十三宝珠と呼ばれていたな?」
「はい、私は十三宝珠の内の五柱の一人でございます」
「五柱?」
「はい、この地に伝わる聖剣伝説です。この五柱を中心として、派生するものを十三宝珠と言います。一つ目は私。水に起因する事象を司る剣」
朔が指を折りながら、説明していく。
「二つ目は風。戦における神風などに起因する事象を司る剣。戦場にて武勇を上げると言われています」
「戦場……」
「三つ目は大地。この国を形成する大陸に起因する事象を司る剣。一度振るえば、大地が揺れると言われています」
大陸に起因する大地……
「四つ目は炎。生命を形作る太陽に起因する事象を司る剣。ただ五つ目は四つの聖剣が揃いし時にのみ現れるとされていて……」
「お前にも詳しい事情は分からないということか…」
「はい……」