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大正鬼殺譚 〜炎柱の継子〜

第6章 日常





結局、

美玖と杏寿郎、
槇寿郎と千寿郎で手を繋ぎ、

仲良く座敷席へと向かった。


私…千寿郎くんポジションなのね…

瑠火さんのお着物を着て、
少し大人な気分で居たけど、


側からみれば、

仲の良い親子にしか見えないのだろう。


そう、父、兄、妹、弟、という図が
とてもしっくりくる。


まあ、楽しいからいっか…。


座敷席に着くと、
槇寿郎と杏寿郎、それから千寿郎も、

目をキラキラさせて土俵を見ていた。



ふふっ、本当に楽しそう…。
それと、3人とも、
本当にそっくりだなあ。


師範も、幼い頃は、
千寿郎くんのような感じだったのかな…


師範も、歳を取ったら、
槇寿郎さんのようになるのかなあ…。


3人のはしゃぐ姿を見ながら、
1人、そんなような事を考えていた。



美玖!
こっちに来い!

いいか?勝負は一瞬だぞ!
見逃したら勿体ない!


師範と槇寿郎に呼ばれ、
4人並んで相撲観戦を楽しんだ。



はぁー!
凄かったですね!!


私は、相撲観戦は初めてだったので、
なかなか興奮が冷めないでいた。


千寿郎くんも同じようで、


はい!凄かったです!
僕も、もっと修行して、
あのように勇しく戦いたいです!


おっ!いい心掛けだぞ!千寿郎!
そういう事なら、
明日から父が稽古をつけてやろう。


…!!
父上、それは本当ですか?!



千寿郎くんは終始にこにことしていて、
いつもより沢山お話していた。



帰り道、お茶屋さんで少し休憩する事になり、
皆でお茶を飲み団子を食べていると…


…コクンッ…はっ!

……カクッ……


はしゃぎ過ぎたのか、
千寿郎くんは一人船を漕ぎ出してしまった。



槇寿郎は、

美玖と杏寿郎に
折角だしゆっくりしてこいと告げると


千寿郎をおぶって、先に屋敷へ戻っていった。



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