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大正鬼殺譚 〜炎柱の継子〜

第6章 日常





槇寿郎さんっ!

さっきのは違いますからね??

師範が寝ぼけて、
それで、その…、
枕のように、されただけで…!



美玖が後ろから、
バタバタと廊下を駆けてきて、

槇寿郎に声をかけてくる。



…そのように、慌てずとも良い。

お前達であれば、俺も反対などはせん。



っ…だからっ…違いますぅ〜…。



槇寿郎になんとか説明し、
居間へと戻り着くと、

何故か杏寿郎は既に座っていた。



美玖さん、遅かったですね。
さあ、朝ご飯にしましょう。


千寿郎くんに促され、
師範の隣に腰を下ろす。



…なんで、師範の方が早いの…


いまいち、納得がいかないけど、

ひとまず朝食を食べ始めた。



すると、千寿郎くんが師範に話しかける。



それにしても、随分遅かったですね。
兄上、昨夜はよく眠れましたか?


普段、寝起きの良い師範が
なかなか起きなかったので、
千寿郎くんは心配しているようだ。


むっ!心配かけてすまない!
寝坊させてもらったからな、
もう大丈夫だ!


それなら、良かったです!
ところで兄上、
今日も夜はお仕事ですか?


いや、今日は特に予定はないぞ!


杏寿郎の返事を聞いて、
千寿郎は目をきらきらと輝かせる。


では、兄上!
みんなで相撲を観に行きませんか?
父上が連れてって下さると言ってました!


師範が返事をしようとすると、
槇寿郎が口を挟む。


千寿郎、杏寿郎はせっかくの休みだ。
美玖と2人過ごさせてやらねば。


…?何故ですか?父上。


槇寿郎が放った一言で、
美玖と杏寿郎は揃って茶を吹き出した。


…父上、その辺にしてくれませんか?
朝の事は誤解だと…


そうです!師範の言う通りです!



お前達、何をそう慌てる事がある。
同衾するような仲でありながら…



父上?同衾とはなんですか?



槇寿郎さん!!
千寿郎くんの前で…!!



槇寿郎の誤解は、
なかなか解くことは出来なさそうだった。



一つ咳払いをして、師範が口を開く。


あー千寿郎!
話が逸れてしまったが、
俺も美玖も空いているから、

皆で相撲観戦するとしよう!



ー…



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