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大正鬼殺譚 〜炎柱の継子〜

第5章 変化





ー…


師範に布団を剥ぎ取られ、

そして掛けられた。


もうすっかり目が覚めたが、

今この状態で起き上がる事はできない…。


けど、さすがに寝たままでは…


そう思い直し、
浴衣の胸元を正して少し身体を起こす。



…師範、お久しぶりです。


ああ。そうだな!
蝶屋敷での修行はどうだ?


…はい!
同じ継子のカナヲとは随分打ち解けて、
時間がある時は共に鍛錬してます!


そうか!それはめでたい!

…ところで、
上弦の参と対峙したとは本当か?



…っ!

そっか、師範、それを耳にしてここまで…


…ご心配をお掛けして、申し訳ないです。
胡蝶さんについて任務に出た際、
上弦の参と出会しました。


そうだったのか…。
無事で何よりだが…
上弦の参は何故攻撃してこなかったんだ…?


師範が頭を捻る。


…本当かは分かりませんが、
その鬼は、女は殺さない、と言っていました。
だから、追ってくるな、とも…。


それはまた、妙な鬼だが、運が良かった。
上弦の参と対峙したと、
昨日聞いた時は肝を冷やしたぞ。

まあ、何にせよ、無事で良かった!
朝からすまなかった!


胡蝶の元へ行く…と言って、
そのまま師範は部屋を出た。



…やっぱり、心配かけちゃった…。

きっと、任務明けに
駆けつけてくれたんだ…。


申し訳なさと
気にかけてもらえる嬉しさがせめぎあう。

胸の中が、ホワホワとして、
温かい気持ちで満たされる。



…気を取り直して
着替えようと思い起き上がる…。


その時、自身のはだけた浴衣が目につき、


今度は羞恥に身体が熱くなる。



…さっき、これ…
師範に見られた…よね…?!


〜〜〜…


なんて、寝相悪いの…私…!


恥ずかしさで、
しばし一人バタバタと身悶えていた…。



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