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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第2章 比翼連理




私はあまりの快感に
右も左もわからなくなって…。

「やめっ!はなしてぇっ…あっ、あ″ぁっ」

「睦っ…イ…っ」

「んあっ」

引き抜かれたソレは
私のお腹の上に、愛を吐き出した。
私はもう、意識が遠のいて、
宇髄さんの笑顔を見たのを最後に事切れた。











眠りから醒め、
見慣れない天井をボーっと見つめる。
首だけ持ち上げて、あたりを窺う。

程よい重みを感じ目をやると、俺の腕を首巻きみたいにして眠っている睦がいた。
両手を添え、背中を向けて寝息をたてている。

…きれいな背中だな。

無性に抱きしめたい衝動にかられ
空いた腕を回そうとするが起こしてしまいそうな気がして悩む。
でも欲望には勝てず、
結局睦を抱きしめる。

睦は少し身じろぎをしてから、
ぐるりとこちらに寝返りをうった。
しばらくして、また寝息をたて始める。
俺は、鼻先が触れそうなくらい近づいた。

こんな近くでまじまじと見るのは初めてだが
くっきり二重に、くるんと上向きのまつ毛。
優しげな地蔵眉、白く透き通る肌、
少し低めの鼻に、淡く色づく唇。
…一見おとなしそうで、可愛い睦。
昨夜の、あんな姿、想像もつかねぇ。
思い出すと、やばい。

俺は何とか気をそらそうと、
昔のことを、考えた。

——約束を、果たしに来たぞ、睦。

やっとここまで近づけた。
ずっと見守ってきた。お前に気づかれないように。
あの約束は、俺にとっては心の支えだったよ。

でも、俺からは言わねぇ。
お前に、思い出してほしい。
そうでなきゃ、意味がないと思うんだ。
そうなる保証はどこにもねぇが、
それでも、思い出してほしいんだ。
お前にとっては、忘れちまうくらい
他愛のない出来事だったろう。
それが、俺にとっちゃ一生モンだ。
…気色悪ィと思うか睦?

睦の後頭部に手をかけて、
気づかれないように、
そっと口づけをした。
腕の中、安心しきって寝入っている睦は
目を覚ます気配すらない。
何なら、俺の胸にすりよってくる。

…しまった。
夜着でも身につけさせときゃよかった。






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